ソウル・ミュージック
まきしです。
山田詠美さんの
「
ソウル・ミュージック・ラヴァーズ・オンリー」
を読了。
表紙に写る一人の黒人。
これから始まる短編の一つ一つがジョージを魅了するソウルフルな一冊。
山田詠美さんが、直木賞を受賞した一冊だと知ったのは読んだあとだった。
この本は、黒人音楽を知る人ならお馴染みの曲名が、短編の題名になっていて必ず手にするように作られている。
「
WHAT’S GOING ON」
「
PRECIOUS PRECIOUS」
「
FEEL THE FIRE」
など、
代表曲ばかりだ。
そんな文字を目にすると
大体内容が読めてくる。
自堕落な男と、それを受け止める女とのジョージの物語。
この本は、とても逸脱していた。
こんな暑苦しい夜に
何を読ませるのか
一人の男が真夏の涼しい風を求め
忘れそうになった事を思い出した。
ジョージにはまだ出逢ったことが無い。
これは一人ではなく
男と女が触れて
マザーアースの中で
地球の時間を生きようとする
ガイアに触れる瞬間だ。
昨年、
一人の女性を感じようと必死だった。
それを思い出させた。
ジョージはいつも近いようで遠い
接着剤は
形の無い
磁石みたいにS極とM極でもない
70%の水分と30%のその他に
それは存在している
未だわかりえないこの感覚が
ソウル・ラヴァーの世界にあった。
現実と夢の途中にいるとき
山田詠美の世界観を感じ取れた。
危うく戻れなくなりそうだった。
小説で戻れなくなるような感覚は聞いていたけど、
実際に体験すると危ないな。
暑く
ムシムシ
とした文字は
夏の終わりを感じさせた。
現実はただ暑いだけだったのを
本を閉じた時に
体が伝えてくれた。
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