人体展③

マキタケ

2013年08月01日 12:00

まきしです。
人体展はいまのところ、これでおわりです。


人体展①
URL:http://makitake.ti-da.net/e5026382.html
人体展②
URL:http://makitake.ti-da.net/e5070836.html


リモコンの一時停止ボタンを押すと
また動き出しそうな
そんな彼の身体は
短距離を走る姿勢で、見事な躍動感が機械的な意志のもとで
今にも何処かへ走って行きそうだった。

そのトンネルと
周りにある体内が、本物で見れるという
その魅力を求めて、足を進めた。

展示場に入ると
いきなりそれは登場した。



生きているかと思わせる
生身が、二体、立っていた。

「なんて美しいんだ」

心の中で、胸の高鳴りが共鳴したようだった。
細かい筋肉の筋はまるでピアノ線のように細く強く
指先でつまんで離すと、音が出るような、
綺麗な線を沿っていた。

特に足の太ももから指先までのその流れは
大地の上を軽々と飛び
そして力強く大地と結ばれているように感じた。

二本足で悠々と歩く姿は、生物史上一番洗練された生き物なのかもしれないという
畏怖の念を感じずにはいられない
マイケル・ジャクソンがステージに登場し
微動だにしないままポーズをとり、観客が気絶までを起こすという事態にまでなったという映像を見た。

彼の「動かない」ポースは、日頃目にすることがない私たち人間の潜在的な本能を見事に表したものではないかと、
この目の前に、今にも動きそうだが、動かない、
しかし、脈動感が自分の心臓に伝わり、共鳴しているのがわかる。

この人には、意識はないはずだ。
それに、自動生命維持装置さえもが機能していないはずだ。
なのに、僕の身体は彼の身体から、なにかの熱を感じている。

一体、僕の身体は何を感じ取っているのだ。

一瞬、怖くなった。

彼の身体に、意識が吸い取られそうになるほどまで
いつしか、彼に魅了されていた。


今日の一言
「それでいい」と「それがいい」
の違いは、一文字違いどころではない。
そこには、意志がある。

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